株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。

2023年３月期は、家具・インテリアに対する需要および国内EC利用に対する需要、ならびに越境EC利用に対する需要は引き続き堅調に推移しましたが、歴史的な円安情勢に見舞われ、家具・インテリアEC事業のLOWYA（ロウヤ）及び越境ECプラットフォーム事業のDOKODEMO（ドコデモ）の両事業を取り巻く事業環境は、大きく変化いたしました。

主要事業であるLOWYAにおきましては、新型コロナウイルス感染症の流行緩和や消費者の外出意欲の高まりによる巣籠り需要からの反動減があったものの、底堅い需要を支えに売上高は前期比99.6％となりました。利益面では、円安の影響により、原価率が悪化いたしましたが、物流拠点の集約、配送・広告宣伝の効率化、東京支社の移転等の取り組みの結果、販管費全体を抑制することが出来ました。

また、LOWYA旗艦店を中心に更なる事業規模拡大を実現すべく、モバイルアプリのダウンロードを通じた会員化の促進、SNSマーケティングの強化による認知度向上、従来手薄であったカテゴリにおける新商品投下等、成長加速を促す各種施策にも戦略的に取り組んでまいりました。

特に今期は、LOWYAがネット専業D2C事業から「OMO型D2C事業」へ進化を遂げるための転換期にすべく、イオンリテール株式会社への卸売を開始し、当社の商品を実際に目で見て触れることができる売り場作りを行いました。さらに、2023年４月には九州大学伊都キャンパス周辺に、産学連携による新産業・新事業の創出を目指して作られた新しい街「いとLab+」において、直営の実店舗をオープンいたしました。今後もお客さまに繋がるチャネルの多様化により、ブランド認知度を向上させ、お客様の様々なニーズに柔軟に対応してまいります。

DOKODEMO事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の流行に起因する強い需要にも後押しされ、第１四半期に初の黒字化を達成いたしました。以後も手堅い成長基調を継続しており、流通総額は前期比136.2％と大幅に伸長いたしました。

株主の皆様には、今後とも格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2023年5月
代表取締役社長　浮城　智和